国際奉仕部門フォーラム
−2000年2月24日(木)13:45 「愛宕の間」−

米山奨学会副委員長 前田年彌

 私は米山奨学会の委員でありながら、このお金の運用その他について、余りにも知識不足でしたが、このフォーラムのおかげで多くの事を知る事ができました。
 まずこの奨学金は、米山梅吉翁を記念した日本独自の制度であり、国際奉仕の精神にもとづき、主として東南アジアの私費留学生を対象としていること、又この制度を利用した卒業生が学友会を各国で組織し、その国の中心として活躍されていることを知りました。
 この制度は、単年度事業の多いロータリーの中では、異色の約百億円の基金を有し、継続して事業が営まれ、留学生の日本での生活を、物心両面 で大いにサポートしており、前途ある若者を育て、ロータリアンが学生と直接、接することにより国際親善もはかれるという素晴らしい事業です。
 米山奨学会地区委員の中川会員より米山奨学会の現状について基調講演があり、続いて約二十分間のビデオ観賞で、各地のロータリーと学生との交流ぶりが、紹介されました。土浦RCでは、学生が帰国してからも手紙や電話で連絡をかかさず、台湾での日本語学習のために書籍を送りつづけているという話がありました。又福岡西RCでは、カウンセラーの所へ毎日のように学生が訪れ、家族同様のつき合いをしている模様が写 され、誠に心あたたまる光景でした。
 又多くの問題点があることもフォーラムリーダーの小西会員やカウンセラーを引受けておられる那須会員・山上会員より報告されました。
 まず・日本政府が留学生を現在受け入れている五万人を将来十万人に増やす計画を持っていること!次に留学生の選考が、受入れのRCではなく、大学側に一任され、面 識のないまま決定されてしまうこと!そして京都南RCのような大きいクラブでは、カウンセラーのみに任され、一般 会員には、接するチャンスが余りにも少ないこと、そしてより根本的なところでは、寄付金が減少しつつあり、財政基盤が危うくなっていることなどです。
 そして我々一般会員と彼等学生とは月一回しか、交流の場がなく、学生とは一度も会話をした事のない人が数多くいることです。
 最後に皆様にお願いします。彼等留学生に声をかけ、話をして下さい。そして前途ある若者により多くの勉学の時間を与え、我々日本人のあたたかい心を伝えるため、より多くの寄付をお願いします。


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