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「世界平和への確かな歩み」
団長 西村二郎
 京都南ロータリークラブ創立50周年記念事業として、ミャンマーのポリオ撲滅ミッションに団長として同行し、大成功裡に目的を達成しえたことは、クラブ会員の皆さんの心豊かな支援のお陰と感謝し、厚くお礼を申し上げます。
 国際ロータリー第2650地区の世界社会奉仕活動として、ミャンマーでのポリオ撲滅活動に参加したのは、2002年1月のことでした。この活動を通じて「奉仕には感動が求められ、その感動がロータリアンを癒してくれる」ことを実感してから、はや2年近くになろうとしています。
 

  ポリオワクチン投与
 このたび、我々クラブの50周年記念行事として再びミャンマーの地を訪れ、ポリオ撲滅活動を実施しました。2003年12月12日早朝、多くのクラブ会員にお見送りいただき、バンコク経由でミャンマーの首都ヤンゴンに到着したのは夜の7時前でした。翌13日はイェウェイの日本墓地に参拝し、記念の植樹をした後、空路シトュエへ。そこでは General Hospital で SINDs (Sub National Immunization Days = 地域一斉投与) を行い、その後、船でミャーウーに向かいました。ミャーウーでは Launch Ceremony に参加した後、5ヶ所で SNIDs を実施しました。どこの会場でもポリオワクチン投与を受ける子供を連れてきた親子でいっぱいでした。 

歓迎の列

ビチャイ・ラタクル氏
   安心と不安が入り混じった複雑な表情をしていた母親も、子供の口にワクチンが与えられるのを見て、満面の笑みを見せました。母親の笑顔に言葉は通じなくても、お互いの心が通じた思いでした。
 タウンニャー地区小学校では、子供たちが「日本のお陰でポリオをなくすことが出来ました。学校もきれいになりました。ありがとうございます。皆さんが無事に帰国されますようお祈りしています」と道の両脇に立って合唱し迎えてくれた姿は、私の心の奥に深く刻まれています。

 帰国する夕方、バンコクのサイアムシティホテルでトンブリ・ロータリークラブの有志をお招きして、ポリオミッション慰労パーティーを開きました。
 ビチャイ・ラタクル直前RI会長が突然会場にお見えになり、スピーチをいただきましたが、感激と喜びのひとときでした。今回は大変厳しい日程でしたが、疲労困憊した心身で奉仕するメンバーの姿に尊ささえ感じたポリオミッションでした。
 国際ロータリーは2005年度までのポリオフリー宣言を目指して活動していますが、それには WHO (World Health Organization = 世界保健機構) が10億ドルを必要としています。
 国際ロータリーは8,000万ドルの協力を世界に約束しました。日本のロータリーはその内の20%に相当する1,600万ドルを3年間で貢献するように努めなければなりません。世界からポリオを撲滅し、次世代を担う子供たちが健康で世界平和に貢献してくれるようになれば、人々はどんなに感動することでしょう。そのために、我々は出来る限りの奉仕をこれからも続けていきたいものです。
 ロータリーの未来のビジョンについて、今も論議がなされていますが、我々ロータリアンは、ロータリーを無限の変化を含みながらも、常に変わらぬ姿で流れる一筋の大河に見立てて、これまで思索を重ねてきたのではないでしょうか。
 ロータリーの奉仕活動の単位はクラブにあるとの考えに基づき、京都南ロータリークラブ創立50周年記念事業の一環として、今回ミャンマーのポリオ撲滅ミッションを実施しましたが、この1クラブの活動が大河に流れ込み、さらに大きな流れになることを切に願って止みません。皆さんと共に奉仕の実践の機会を与えられ、世界平和への貢献に通じる記念事業に参画できましたことに深く感謝いたします。
 最後になりましたが、このミッションの趣旨に賛同して参加していただきました、他クラブとローターアクトクラブの皆さんに心からお礼を申し上げます。

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