家には家風があり、学校には校風というものがある。
では、我が京都南ロータリークラブの風は何と呼ぼうか。
私は「南の風」と呼びたい。
「南の風」は、暖かいけれども逞しく厳しい風である。
「南の風」とは、理屈抜きで本職(天職)に徹した人たちが作り出した風 「ヒューマンシャワー」である。
サムライの風であり、千軍万馬、一騎当千のつわもの達のくつろぐ場の風 「ヒューマンシャワー」である。
50年を迎えて若い人達と一緒にこの「南の風」に新しい風を入れながら、 激しい変遷の時代のロータリアンとして生きようではないか。
以上は、第38代会長 橋本奈良二氏が15年前に述べられた凄まじい程のクラブ愛とこだわり続けられた渾身の魂の一節であります。私達は、我がクラブの揺れることのないアイデンティティーとして、強烈な個性として、憧れとして、創立65周年を前にして、しっかりと受け継いで行きたいと思っています。
共に「南の風」となるために…そして、私は、今年度のクラブテーマとして次のように決めさせて頂きました。
凛として和やかに
〜共に「南の風」となる〜
Southern Wind is our principle which we need to cherish the most
京都南ロータリークラブは創立以来、厳しくて、清らかで、堂々としていて、態度や姿がキリリと引き締まっている、高潔と豪傑を併せ持った「凛とした」クラブです。一方で、会員の多様性を尊重し、お互い高めあい、気持ちが解け合う穏やかな関係を併せ持っている「和やか」で魅力あるクラブです。
本年度は改めて会員皆様と共に、京都南ロータリークラブの伝統と格式・風格を学び、共有して参りたいと考えています。
俳聖・松尾芭蕉が「奥の細道」の旅の中で見出した蕉風俳諧の理念の一つに「不易流行」があります。不易流行の『不易』とは、時を越えて不変の真理をさし、『流行』とは時代や環境の変化によって革新されていく法則のことです。
今や我がクラブは220名を超える日本有数の大クラブとして発展し、毎年数多くの新会員を迎える事の出来る憧れのクラブと成ってきました。
一方で会員の高齢化も進み、経験を積み上げてきた会員の退会も増えており、世代間やクラブ歴の長短等での受け継ぎが着実に出来ているのか、クラブの継続性や一体性としての心配も考える必要があると思っています。
またRIの2016年規定審議会ではクラブ自治権の大幅緩和が提案され、クラブの裁量権の範囲が大きく広がりました。その結果、前年度から引き継いで、「我がクラブは今後どのようなクラブを目指してゆくのか」をさらに明確にすると共に、最もふさわしいクラブ細則を採用するにあたり、「柔軟性」をキーワードにして勇気と責任を伴った選択すべき事項に対応して行かねばなりません。
こういった状況の中、私は今こそ京都南ロータリークラブの会員皆様が、同士的な友情を深めることを積極的に推進することが必要であり、ロータリアンとして互いに理解し合い、寛容の精神を育み、互いに尊重し合い、いざとなっては見事に一致団結するといった「クラブ風土」を維持し、共有していくための重要な局面に来ていると考えます。
即ち、個性ある良い京都南ロータリークラブを継続していくには、まずは我がクラブの本質である「南の風」の土壌を会員全員でしっかりと理解し共有した上で、新しい時代の風を積極的に取り入れていくこと。ロータリアンとしての基礎をしっかりと学びつつ、陳腐にならぬよう、つまらぬものにならぬよう常に斬新なクラブを目指して行くこと。即ち「ロータリー:変化をもたらす」ことが肝要であると考えます。
京都南ロータリークラブの会員として、連綿として「愛着」を持ち続け、「誇り」とし、拠り所としてきた「クラブ風土」をさらに醸成すべく、
凛として和やかに
〜共に「南の風」となる〜
Southern Wind is our principle which we need to cherish the most
のテーマを掲げて本年度のロータリー活動を推進して参ります。
運営方針
松田副会長担当:ロータリー情報、クラブ管理運営、公共イメージ、姉妹クラブ、第2奉仕プロジェクト
橋本副会長担当:会員組織、親睦、第1奉仕プロジェクト、寄金プログラム
龜田幹事担当:会計、会場監督(SAA)、幹事団
1.会計
今期、消費税が据え置きとなりほっとしているところです。が、無駄のない、バランスのとれた運営は勿論のこと、重点事業に対応出来るメリハリの効いた財政の運営を致します。
2.会場監督(SAA)
クラブの例会に参加する事がロータリー運動の原点です。会場監督(SAA)は「凛として 和やかに」を踏まえて、例会が楽しく、秩序正しく運営されるよう、常に心を配り、気品と風紀を守り、例会がその使命(親睦と奉仕)を発揮できるように設営、監督する責任を負います。例会ではロータリー情報を提供できる最大の機会と捉え、創立以来の歴史や風土、今を作っていただいた数多くの会員のご紹介を考えます。昨年度より導入されたプロジェクターを大いに活用し、ビジュアル面での印象深い例会となるよう対応します。
3.会員組織
会員の数が増えるほどに会員増強は難しくなります。が、クラブにふさわしい数多くの「新しい風」を迎えていきます。また職業分類表の未充填分類に重点をおきながら今期は純増2名を目標とします。また、「これからの」「クラブとして必要な」職業分類を整備すると共に、当クラブにふさわしい会員選考を致します。
4.ロータリー情報
今期新設するコミッティーです。サブコミッティーには規則・手続等委員会も新設します。
2016年RI規定審議会では、クラブの裁量権が大きく広がりました。当クラブに最適な選択が出来るよう柔軟性をキーワードとして勇気と責任を伴った検討を致します。また、クラブテーマに沿って、ロータリーの親睦と友情を高める情報集会の開催を実施すると共に、「ロータリアンの手引き」を改訂・発行致します。
5.クラブ管理運営
ロータリーを楽しむとは、「ルールを守る。諸会合に進んで出席する。同士的な友情を深める。」ことです。出席は、出席規定に則り、正確な取扱を致します。例会に於けるスピーカーはその時々にふさわしい魅力ある方をお招きします。会員がワクワクし、他クラブからもわざわざお越しいただけるようなスピーカーであり内容であれば最高です。また、ロータリアンとして経験豊富な会員のスピーチを聞かせて頂く機会も作って下さい。
6.公共イメージ
ロータリークラブの存在は、世間ではまだまだ認知不足であることは否めません。奉仕活動は社会にとって魅力的で意義のある事業を実施し、それを広報する事によりロータリーのイメージアップに繋げなければなりません。本年度は奉仕プロジェクトと連携して、メディアを利用しての効果的な広報と致します。週報、月報は会員間の重要なインフォメーションとコミュニケーションの媒体となります。更なる充実を目指していきます。
7.親睦
当クラブの初代、二代会長であった今田英作氏は創立20周年記念座談会において、京都南ロータリークラブのプリンシプル(根本)は「聖徳太子の和を以て貴しとなす」だ。創立当時は少人数で余り会員を増やすなと言われたが確かに多人数になると顔馴染みがうすくなる。親睦第一に同好会、親睦活動に重点をおいた。と、述べておられます会員数が増え親睦の必要性はますます大きくなっています。世代やロータリー歴を超えて会員の交流が大きく広がる委員会としての対応をお願いします。又、入会3年未満の親睦委員には新会員交流に於いて、スポンサーの役割をサポート出来るようロータリアンとしての基本的な情報を身につける機会をつくり、先輩会員より多くの事を学んで頂く場となるように致します。レディース委員会は、我がクラブがいかに女性を大切に考えているか、また家族が普段よく知らないロータリーをより良く理解して頂くための大切なプログラムです。今期、公式同好会委員会を新設し、更なるクラブの活性化を図ります。全会員を対象にした公式同好会の名にふさわしい、特色ある交流の場としての委員会と致します。
8.姉妹クラブ
長きに亘り培ってきた姉妹クラブとの関係については、これまで国内2クラブ、海外3クラブとも携わってこられた皆様のご努力により大変良好な状況を築いています。木村会長年度は全て訪問することとなりましたが大変な歓待をして頂きました。本年度はお迎えする順番と成りますが、次年度が創立65周年と言うこともあり、先方には無理のないように計画して頂き、お越しの節は最高のおもてなしで対応させて頂きます。
9.第1奉仕プロジェクト
長年開催してきた鳥羽高校の就職模擬面接について、本年度は8名の就職希望者であることを聞いています。学校側の希望もあり引き続いての対応を致します。魅力ある、意義ある事業を実施することによって、ロータリー活動は社会から評価されます。さらに公共イメージとの連携により広く知らしめることが重要となります。今年度は継続事業の見直しと共に、単年度で実施できる京都ならではの新たな事業を立案します。
10.第2奉仕プロジェクト
トンブリロータリークラブが創立60周年にあたり、記念事業の協力等要請があれば前向きに検討したいと思っています。また、地区に於いて21年間継続されたポリオドロップ活動の終了を総括し、タグラグビーを継続すると共に、ローターアクトに対しては提唱クラブとしての支援を引き続き行います。
11.寄金プログラム
ロータリー財団。米山奨学会は、他のロータリーからもその数字を見る事が出来る重要なプログラムです。日本で3番目の規模のクラブとしてふさわしい評価となるように目標を掲げます。会員の理解を深め、積極的に寄金の協力をいただけるよう努力致します。ニコニコについては次年度の為に大いに協力を求めます。
12.スポーツ・文化・芸術基金委員会
京都市域の有能な若者の支援を目的にしたもので2千万円を基本財産としてスタートします。運用等につきましては、今後詳細を詰めていきますので、ご理解の程よろしくお願いいたします。 |