家には家風があり、学校には校風というものがある。
では、我が京都南ロータリークラブの風は何と呼ぼうか。
私は「南の風」と呼びたい。
「南の風」は、暖かいけれども逞しく厳しい風である。
「南の風」とは、理屈抜きで本職(天職)に徹した人たちが作り出した風 「ヒューマンシャワー」である。
サムライの風であり、千軍万馬、一騎当千のつわもの達のくつろぐ場の風 「ヒューマンシャワー」である。
50年を迎えて若い人達と一緒にこの「南の風」に新しい風を入れながら、 激しい変遷の時代のロータリアンとして生きようではないか。
以上は、第38代会長 橋本奈良二氏が15年前に述べられた凄まじい程のクラブ愛とこだわり続けられた渾身の魂の一節であります。私達は、我がクラブの揺れることのないアイデンティティーとして、強烈な個性として、憧れとして、創立65周年を前にして、しっかりと受け継いで行きたいと思っています。
共に「南の風」となるために…そして、私は、今年度のクラブテーマとして次のように決めさせて頂きました。
伝統の継承と革新つながる南の風
Passing on Tradition and Southern Wind that Leads to Innovation
京都南ロータリークラブは、創立 65 周年を迎えるに至りました。クラブ創立当時の熱き思いは先達から語り継がれ、このよき伝統が、日本国内でも有数の会員数を持つクラブへと成長させてきました。時が一巡する 60 年周期説から眺めると、当クラブは新しく 5 年を迎えたことになります。次の世代がまた新たなクラブの歴史を刻み始めています。
今後、京都南ロータリークラブが 70 周年、そして 100 周年を迎えるにあたり、人々や街から求められるクラブであるためには、常に進化し続けなければなりません。
しかし、今のメンバー数をいたずらに誇示しあぐらをかいて、楽しいだけの「南の風」を吹かすようでは、今後のクラブの成長は考えられません。
私たちは今一度歴史を検証し、京都南ロータリークラブは何が魅力なのか、何がここまでクラブを成長させてきたのか、はっきりと再認識しようではありませんか。そして、成長をもたらしてくれた要因を単純に継承するのではなく、時代の変化に沿った新しい魅力ある南の風に進化させ、暖かく力強く、吹き継ごうではありませんか。
5年の周年は、次の時代につなげる大切な年です。周年をただ祝うことで終わるのではなく、新しい時代の方向性を示す年にしたいと考えます。
ロータリーの標語の一つに
「最も良く奉仕する者、最も多く報いられる。」
"One profits most who serves best" があります。
これもロータリーの大きな魅力の一つと言ってもいいでしょう。
つまり、ロータリーのどのような活動も、参加すればするほど多くの人やものとつながることができ、必ず得るものがある、と解釈できるのではないでしょうか。
得るものは人それぞれ違い、自分で見つけ出さなければなりませんが、京都南ロータリークラブは、活発で斬新な事業展開と、そして活発な同好会活動があったからこそ、多くの会員が集まり、最も多く報いられ、ここまでクラブを成長させてきたのでしょう。
今、暮らしは「IoT」の到来でより便利で快適なものへと変わりつつあります。あらゆるものがつながることによって、新しい世界が見えてきます。これまでの独自の世界にとどまった技術開発で行き詰まった壁も、全てをオープンにし、あらゆるものとつながることによって打ち破ることができ、新しい時代を築くことができるでしょう。
ロータリークラブは地域社会から世界にまで、様々につながっています。そして京都南ロータリークラブは 65年の歴史と伝統をつないできました。このつながりを進化させることにより、ロータリーの世界においても、新しい時代が到来するのではないでしょうか。
そのためには、ロータリー活動の原点でもある例会の魅力を更に高め、多くの新旧会員が集うことから始まり、各事業や同好会活動を進化させなければなりません。クラブ活動が活発になれば、会員相互の絆は深くなります。そして信頼できる人との繋がりが重なり合うことにより、強固な組織を築き上げることができます。
社会に貢献できる活動や世界に発信できる事業を積極的に行い、あらゆるものと、あらゆる世界につながり、京都南ロータリークラブの存在価値を進化させたいものです。
もう一つ、京都で活動する私たちのクラブには恒久的な使命があります。それは、京都の伝統と文化を守り、未来につなげていくことです。
入洛者の数は、国内外を問わず年々増加しています。それだけ京都には日本を代表する魅力があり、憧れの街といっていいのでしょう。この魅力を未来永劫継承していくためにも、今、京都の伝統、文化を守り、正しく世界に発信し続けて行くことが、京都に生きる私たちの使命とも言えるでしょう。文化庁も京都に移転することが決まっており、文化首都を語れる活動でサポート出来ればと考えます。
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