ロータリーとは(ロータリーの友より)
職業奉仕(会員の職業倫理を高めること)と、そこから広がる社会奉仕と国際親善を目的とする。
基本的には「“I serve”私は奉仕する」、クラブとは「奉仕をするクラブ会員であるロータリアン個人の集まり」であり、国際ロータリーはそのクラブの連合体とされているが、個人のみならずクラブ単位や国際ロータリーとしての奉仕プログラムも盛んに行なわれている。
ロータリーは、「人道的な奉仕を行い、あらゆる職業において高度の道徳的水準を守ることを奨励し、かつ世界における親善と平和の確立に寄与することを目指した、事業及び専門職務に携わる指導者が世界的に結び合った団体」と定義されます。
政治、宗教とは無関係で、あらゆる文化、民族、信条に門戸を開いています。
ロータリークラブの会員は、奉仕の理想を各人の個人生活、職業生活および社会生活実践の基盤とすることに同意した、職業倫理を重んずる地域社会の事業人・専門職業人の集まりで、自己の職業を通じて奉仕をすることを志す人々です。
会員同士の親睦を深め、自己啓発を進めながら、自分の職業を生かして世界や地域に奉仕していくことを目指しています。
その組織が地域の隅々まで拡大するにつれて、ロータリーは世界に眼を開いて、幅広い奉仕活動を求められるようになり、現在は多方面にわたって多大な貢献をしています。
ロータリーの人道的精神とその実践をもっとも良く表しているのが、「超我の奉仕」と「最もよく奉仕する者、最も多く報いられると」という標語にまとめられています。
地元地域から国際社会にいたるまで、ロータリークラブが取り組める有意義なプロジェクトは無数にあります。地域社会のニーズ調査の他、クラブが奉仕プロジェクトに取り組む指針として、国際ロータリー(RI)理事会は、世界規模で懸念とされている「奉仕の機会の項目」と呼ばれる9つの重要事項を特定しました。危機下の児童、障害者、保健、国際理解と親善、識字および計算能力の向上、人口問題、貧困と飢餓、環境保全、都市部の懸念、がこれにあたります。他に、RI会長は毎年、強調事項を選び、これを促進・支援するため、世界規模の支援グループを任命致します。
ロータリーの目的(旧「ロータリーの綱領」)
ロータリーの目的は、意義ある事業の基礎として奉仕の理念を奨励し、これを育むことにある。具体的には、次の各項を奨励することにある:
第1 知り合いを広めることによって奉仕の機会とすること;
第2 職業上の高い倫理基準を保ち、役立つ仕事はすべて価値あるものと認識し、社会に奉仕する機会としてロータリアン各自の職業を高潔なものとすること;
第3 ロータリアン一人一人が、個人として、また事業および社会生活において、日々、奉仕の理念を実践すること;
第4 奉仕の理念で結ばれた職業人が、世界的ネットワークを通じて、国際理解、親善、平和を推進すること。
付記:「ロータリーの目的」の4つの項目は、等しく重要な意味を持ち、また同時に行動を起こさなければならないものであるということで、RI理事会の意見が一致している。
(「ロータリーの綱領」の日本語訳は2012年に改訂され、「ロータリーの目的」(上記)となりました。参考までに、旧「ロータリーの綱領」の訳は以下の通りです。)
ロータリーの綱領
ロータリーは、有益な事業の基礎として奉仕の理想を鼓吹し、これを育成し、特に次の各項を鼓吹、育成することにある。
第1 奉仕の機会として知り合いを広めること。
第2 事業および専門職務の道徳的水準を高めること。あらゆる有用な業務は尊重されるべきであるという認識を深めること。そしてロータリアン各自が業務を通じて社会に奉仕するために、その業務を品位あらしめること。
第3 ロータリアンすべてが、その個人生活、事業生活および社会生活に常に奉仕の理想を適用すること。
第4 奉仕の理想に結ばれた、事業と専門職務に携わる人の世界的親交によって、国際間の理解と親善と平和を推進すること。)
奉仕部門
ロータリーの目的に基づく奉仕部門は、ロータリーの精神的な礎であり、クラブ活動がよりどころとする基盤です。
クラブ奉仕 は、親睦活動とクラブの機能を充実させることを主眼とします。
職業奉仕 はロータリアンが自らの職業を通じて人々に奉仕し、高い道徳水準を実践することを奨励します。
社会奉仕 は、地域社会の人々の生活の質を向上させるためにクラブが行うプロジェクトや活動です。
国際奉仕 は、世界中におけるロータリーの人道的な活動を広げ、世界理解と平和を推進する活動を含んでいます。
新世代奉仕 は、指導力養成活動、奉仕プロジェクト、交換プログラムを通じて、青少年と若者による好ましい変化をもたらすものです。
四つのテスト
以下の問いから成る「四つのテスト」は100カ国語以上に翻訳されています。
言行はこれに照らしてから
真実かどうか
みんなに公平か
好意と友情を深めるか
みんなのためになるかどうか
使命
国際ロータリーの使命は、他者に奉仕し、高潔性を推進し、事業と専門職務および地域社会のリーダーの間の親睦を通じて世界理解、親善、平和を推進することです。 RI戦略計画はこちら。
多様性とロータリー
国際ロータリーは、個々のクラブにおける会員基盤の多様性が重要であることを認識しています。会員に関する現行の指針の下、会員としての資格を備えた人々が地元地域にいるかどうかを調べ、幅広い層の入会者を迎え入れるよう、ロータリーはクラブに奨励しています。職業、性別、年齢などの面で地域の人口構成を反映したクラブは、未来にさらに発展していくでしょう。
ロータリーの誕生
20世紀初頭のシカゴの街は、著しい社会経済の発展の陰で、商業道徳の欠如が目につくようになっていました。ちょうどそのころ、シカゴに事務所を構えていた青年弁護士ポール・ハリスは、この風潮に堪えかね、友人3人と語らって、お互いに信頼のできる公正な取引をし、仕事上の付き合いがそのまま親友関係にまで発展するような仲間を増やしたい、という趣旨でロータリークラブという会合を考えました。こうして1905年2月23日にロータリークラブの原点となるシカゴロータリークラブが誕生しました。ロータリーとは、会員が持ち回りで順番に、集会を各自の事務所で開いたことから名付けられました。
それからは志を同じくするクラブが、つぎつぎ各地に生まれ、国境を越えて、今では世界120万人のロータリアンが、200以上の国と地域にある32,000以上のロータリークラブに所属しています。 そして、これら世界中のクラブの連合体を国際ロータリーと称します。
日本のロータリー
日本最初のロータリークラブは、1920(大正9)年10月20日に創立された東京ロータリークラブで、翌1921年4月1日に世界で855番目のクラブとして、国際ロータリーに加盟が承認されました。
その後、日本のロータリーは、第2次世界大戦の余波で1940年に国際ロータリーから脱退、しかし戦後1949年3月になって、再び復帰加盟します。
その後の日本におけるロータリーの拡大発展は目覚しいものがあり、国際ロータリーにおける日本の地位は不動のものになりました。
現在、日本全体でのクラブ数は2,300クラブ、会員数は90,097人(2011年3月末現在)となって、世界第二のロータリー国となっています。
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